MENU

海外旅行記NO49 アメリカの国立公園 と巡礼『大草原の小さな家』①グランドティトン編

 アメリカでレンタカーを借りて各地を巡る旅の3回目。グランドティトンイエローストーンデビルスタワーと印象深い国立公園と英語学習のため原著を読んだ『大草原の小さな家』ゆかりの地を巡る聖地巡礼の旅です。
 2014年(平成26年)夏と少し前の旅ですが、記録に残しておきたいと思い書きました。アメリカも物価が上がり、価格はあまり参考になりませんが変わらない物も多くあります。特に『大草原の小さな家』お好きな方はオススメです。物語に出てきた様々な場所や文物を実際に見れるのは感動ですね。

 ※ 1ドル=¥103 で計算

目次

グランドティトン(Grand Teton )への道

風光明媚
レンタカーで風光明媚な自然を巡ります
行程
全行程23日間でした

 とりあえずの目的地はアメリカ北西部はワイオミング州にある国立公園グランドティトン
 それはどこだ?トラタロウも最初そう思いました。古くは西部劇『シェーン』などの舞台となった美しい山々を望める国立公園で、イエローストーン国立公園の隣。

地図1
サンフランシスコで乗り継ぎ
ユナイテッド便
ユナイテッド便で行きます
マジック
日本を夕刻に出発すると
アメリカに同日の昼前に着く?
時差によるマジックです
機内食1
魚のトマト煮…えもいわれぬ微妙な味
日本人の味付けではないな
機内食2
朝食はオムレツ…冷凍食品みたい

 大昔は知らないが機内食はエコノミークラスでもそれなりに美味しい…場合が多い。
アメリカ系の航空会社はあまり美味しくない可能性が高いが、今回は特筆に値するぐらいの不味さ。おかしい…成田発なら日本の会社が作っているはずなのに。まあ、味の指定とOKを出すのはアメリカ人か。
 サンフランシスコから国立公園入口の街ジャクソンホール行の便に乗り継ぎます。1時間40分ほどのフライト。

山火事
山火事みたい。夏場のアメリカでは多いとか
画像をクリックすると拡大します
センターピボット
大地に広がる巨大な緑の円形はなに?

 巨大緑円形はセンターピボットという灌漑設備。中心部からパイプが縁まで延びており、これが時計の針のように動きながら散水するため円形になるのです。
 雨が少ない西部で地下水をくみ上げて使うアメリカ巨大農業設備の代表格。近年地下水枯渇が危ぶまれています。

山岳地帯
乾燥地帯から山岳地帯へ
空港
左手奥にグランドティトン山脈が広がるジャクソンホール空港

 空港からレンタカー会社のバスで街に行きレンタカーを借ります。22日間で$1185(¥12万3058)でした。保険料その他コミコミ。

繫華街
いかにも観光地なジャクソンホールの繁華街

 ワイオミング州西部の街ジャクソンホール(Jackson Hole)は田舎街。でもグランドティトンの入り口(イエローストーンにも近い)、冬はスキー場、経済会議の開催地となかなか栄えている。おかげで夏シーズンの今、安宿でも$120(¥12360)もした。

スキー場
スキー場が見える、左手に公園
画像をクリックすると拡大します
エルク
公園にはエルク(鹿)の角で組んだアーチ
レンタカー1
レンタカーはニッサンの普通車
アメリカでは小型車あつかいだな
レンタカー2
プレートはモンタナ州のもの

G・ティトン初日、とりあえずキャンプ場へ行きます

 国立公園内に何か所もあるキャンプ場のひとつにテントを張って拠点とし、レンタカーで見所を周るのがパターン。国立公園内にホテルもあるが、かなり高い。テント場もただではないが、公営キャンプ場なら$20~30ぐらいです。

コルターベイ・ヴィレッジ( Colter Bay )のキャンプ場

地図2

 ジャクソンホールの街を出て、191号線を北上すると公園の入り口ムース。ここから北のジャクソン湖のあたりがグランドティトンの中心部。
 左手に壮大なグランドティトン連峰を見ながら進みます。目的地はコルターベイのキャンプ場。
 

グランドティトン峰
4197mのグランドティトン峰
グランドティトン山脈
グランドティトン山脈は3600m以上の高峰だけでも12座ある
ジャクソン湖
水面に山々が映るオックスボーベントを通過
コルターベイ1
ジャクソン湖に面するコルターベイ、
国立公園観光の拠点のひとつ。
売店、シャワーなどの諸設備がある
見取り図
見取り図もらいました

 国立公園への入場料は車1台で$25(¥2575)、7日間有効かつ隣のイエローストーン国立公園と共通券でなかなかお得な設定。でも、現在は$35になって共通券設定も無しだとか。

チケット
両国立公園に正味7日いたので、
この1枚で済んでしまった
キャンプ場1
キャンプ場にテントを設置
1泊$23(¥2369)
キャンプ場2
頑丈そうな鉄箱は何だ?
食料
食品は全部鉄箱に入れます
熊が来ると大変ですので
熊注意
熊への注意はくどいほど行われます

シグナル・マウンテン(Signal Mouttain )からの見晴らし

ジャクソン湖2
公園内最大のジャクソン湖

 2時過ぎにテント設営、食料買い出し等を終えてお出かけ。でもフライトや時差ぼけで疲れているので、近場のドライブだけにしておきます。
 4年ぶりの左ハンドル、左側通行だが信号も無い国立公園内の道路なので問題なし。ウインカーを出そうとしてワイパーを作動させてしまうのはお約束。

ジャクソン湖ダム
ジャクソン湖ダム

 自然を守るための国立公園内にダムがあるのはありえない光景。でもこのダムは1929年に国立公園に制定される前に建てられたとか。

大山塊
大山脈に一直線
シグナル・マウンテンの展望台
シグナル・マウンテンの展望台
湿地
川の近くの湿原地帯かな?

 標高2353mのシグナル・マウンテンの展望台です。たいした高さではないが、周りに視界をさえぎる物が無いので360度見渡せます…現実には樹木があるので無理

スネーク川
遠くにスネーク川が見える
ビジターセンター
ビジターセンターに寄ります

G・ティトン2日目、トレッキングに行きました

 テント泊初日は熊も出ず…いや、出られたら困る、平穏無事。でも高地なので朝方は寒くて起きました。今日はトレッキングを予定していますが、本格的なやつはできないので、ショートトレックだけです。

パークロード
国立公園の西側を通るパークロード、11月~5月は閉鎖される

ジェニーレイク(Jenny Lake )をフェリーで渡る

 ジャクソン湖の南に位置するジェニー湖は、ジャクソン湖が2万5千年前にあふれてできたとか。湖を半周するトレッキング・コースがあるが、フェリーに乗るとさらに短縮できるため怠け者に向いてます。

フェリー
フェリーは片道$15(¥1545)
短いですが動画をお楽しみください
地図3
赤線がフェリーのコース
10分くらいしか乗らない
大山塊2
湖からすぐ大山塊が立ち上がっています
トレッキング1
山の中のトレッキング・コース
ヒドゥンフォール
すぐ落差61mのヒドゥンフォール(隠れ滝)に着きます、サンダルで楽勝
トレッキング2
インスピレーション・ポイントに行きます
リス
リスが直立、姿勢が良いな
がれ場
がれ場が続きます
大山塊3
のしかかる大山塊
すいませんサンダルなんかで来て
トレッキングなめていました
インスピレーション2
何とか到着、湖を見渡すインスピレーション・ポイントです

リーレイク( Leigh Lake )からトレッキング

リーレイク

ジェニーレイクには北にあるリーレイクから流れ込む川がある。川沿いにショートトレッキング・コースがあるので歩いてみた。

大山塊4
ここも大山塊の下
サンダル
サンダルでもOKです
ベリー1
ベリーが実っていた
ベリー2
食べられます、集めるのが面倒だけど
ジェニーレイク3
ジェニーレイクが見えてきました
山火事跡
ジェニーレイクのほとり
30年位前山火事があったらしい

 コルターベイのキャンプ場に隣接して、オートキャンプ場がある。散歩の時にどんな設備で来ているのかチェックしてみた。巨大なキャンピングカーもあるが、意外に小さい物もありました。

キャンピング1
小型の牽引式テント
キャンピング2
拡張できるタイプ
このレベルなら日本でもありだな
画像をクリックすると拡大します
キャンピング3
大型の牽引式、ちょっとした家のサイズ
キャンピング4
車載型もありました。

G・ティトン最終日、歴史地区を巡ります

 ここは国立公園になる以前は開拓地。映画『シェーン』の世界ですが現実は厳しくて、過酷な自然の前にほとんどは撤退。残された家屋が保存されています。

モルモンロウ歴史地区( Mormon Row Historic District )

シンメトリー
シンメトリーの名所

朝のオクスボー・ベントに寄ってみました。朝は野生動物が水を飲みに来るのでチャンスです。

ムース
ムースに会えるかな
なにもいない
何もいませんでした…
モルモンロウ1
古民家と背景のグランドティトン山脈がいいね

 モルモンロウ歴史地区は1890年代に入植したモルモン教徒(キリスト教の一派)のコミュニティがありました。やがて入植地は放棄されますが建物は残り、1997年に歴史地区として保存され、今では人気のスポットです。

看板1
ここが一番有名だが、古民家は他にも散在
画像をクリックすると拡大します
地図4
ジャクソンホールの街にも近い
古民家1
築100年くらい?
動物1
これは何者?
納屋1
木造の大きな納屋が残る
納屋2
納屋でかいな
古民家2
小さな木造家屋、『シェーン』の世界だ

  モルモン教を知っていますか?
 1830年にアメリカで生まれたキリスト教系新興宗教です。正式名は「終末聖徒イエス・キリスト教会」で「モルモン」の名は現在は非推奨だそうです。
 過激な教義(酒もダメ)や一夫多妻制(現在は廃止されています)で迫害された信者は現在のユタ州に逃れ、ソルトレイクシティを築きます。ユタ州民の7割は信者だとか。
 トラタロウがモルモン教を知ったのは、子供の頃読んだシャーロックホームズ・シリーズに登場したため(『緋色の研究・2部』)。変わったキリスト教があるんだなあ、くらいの認識でした。現在は日本にも支部があるらしいですが、あまり知られていませんね。
 州都ソルトレイクシティはモルモン教の総本山で信者も多く、かつてはほぼ禁酒の街でした。それが緩和されたのが2002年冬季オリンピック開催地になったため。さすがに禁酒では集客に難がありますよね。
 ちなみにアメリカでは郡ごとに酒のあつかいが違い、禁酒の場所も多いです。お好きな方はご注意ください。dry county (禁酒郡) と呼ばれています。

バイソン1
草原になにやら大型哺乳類の群れ
バイソン2
アメリカ・バイソンですイエローストーンには
多いらしいが、ここにもいるんだ
バイソン3
近づくのは危険、遠くから見ましょう

メノウス・フェリー歴史地区( Menous Ferry Historic District)

グランドティトン3
あの山頂を目指せ…いや、言ってみただけです

 国立公園の南の入り口ムース付近にスネーク川を越えるための渡し場がありました。かつての開拓の拠点で、古い家屋や礼拝堂が残ります。

スネーク川3
スネーク川の渡し場跡
画像をクリックすると拡大します
渡河
渡河体験ができるようです
看板
かつての情景
鹿
鹿がいました
渡しの店
渡し場には店の建物
店内
オンシーズンには土産物屋として営業
調度品
かつてをしのばせる調度品も残る
始まりの小屋1
国立公園樹立を企画する
有志が集まったという家
始まりの小屋
ここからグランドティトン国立公園が生まれる
礼拝所1
トランスフィギュレーション礼拝所、1925年の建立
礼拝所
礼拝所
礼拝所3
窓からグランドティトンが望める

ちょっと街にも行ってみた

 モースまで来るとジャクソンホールの街は近いので行きました。目的はバイキングの中華料理店。国立公園のキャンプ暮らしだと食生活は良くてお惣菜・ハム類のサンドイッチ。
 アメリカによくあるバイキング中華は安くて、色々食べられて、チップもいらないので助かります。

中華バイキング
1人$10.6(¥1086)食べ放題
中華バイキング2
日本の中華料理とは少し違うがアジアの味
3~4皿くらいいけます
中華バイキング3
デザートはアメリカ物しかなかった
あまり美味くないが、ゼリーはまあまあ
フォーチューンクッキー
これが本当のフォーチュンクッキー

 AKBの歌で有名になったフォーチュンクッキーとは何?
アメリカの中華料理店で会計の時にくれるクッキーで中空になっています。割ると中から占いや格言を書いた紙片がでてくるという趣向。中国には無いアメリカ中華独自の習慣。ちなみにクッキーは美味くもなんともない(トラタロウの経験では)。

スーパーマーケット1
スーパーで食料買い出し
スーパーマーケット2
巨大保存食販売所

 明日からイエローストーン国立公園に行きます。グランドティトン以上に田舎となるのでここで買い出し。アメリカのスーパーは巨大な保存食販売所で、なま物は野菜(これも冷凍食品の場合がある)くらい。大きい所だとサラダやフライドチキンぐらいありますが、日本のようなお惣菜は無し。

コルターベイの湖岸トレッキング・コース

小島トレッキング・コース

キャンプ場のあるコルターベイはジャクソン湖のほとり。小島のような半島がありレイクショア・トレイルが設けられていた。

小島1
小島を一周します、それだけ
小泉2
ちょっと島内にも入ります
熊注意3
どこに行っても熊注意
小島3
グランドティトン山脈に日が落ちる、
ようで落ちない夏の夕刻
ヨットハーバー1
ヨットハーバーから見る山がきれい

 明日はイエローストーン国立公園に移動します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 トラタロウは元世界史・地理の教員です。授業のネタにするため毎夏・冬休みにバックパッカーとして海外旅行に出かけ、83ヶ国を訪れました。旅行情報や旅ネタ、海外食生活を紹介していこうと思います。
 2022年(令和4年)末よりマレーシアに移住しました。クアラルンプールに住み、姉妹ブログ『KLダイアリートラタロウ』を作って、移住やマレーシアの情報を発信しています。よろしかったらご覧ください。
https://www.logrecodocu.website/
 
 

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる