④リトルハウス始まり編に引き続きローラ・インガルス・ワイルダーの足跡を追います。
ウォルナットグローヴを離れたインガルス一家はPaの鉄道関係の仕事のためダコタ・テリトリーに移住。1879年にホームステッド法で土地を得て、小さな町デ・スメット(De Smet)に定住しました。
ここでローラは学校に行き、初めて仕事をし、免許を得て教員となり、将来の夫アルマンゾと出会います。その様子は『シルバー・レイクの岸辺で』(1939)『長い冬』(1940)『大草原の小さな町』(1941)『この楽しき日々』(1943)『はじめの4年間』に描かれました。
リトルハウス・シリーズ後半の舞台となった町デ・スメットには、測量士の家、インガルス一家の開拓地、インガルス一家の家、墓所などが残される聖地となっています。
※トップ画像は測量士の家のツァーに参加した巡礼者
デ・スメット(De Smet)に向かいます
リトルハウス・シリーズゆかりの地
ペピン(Pepin)…『大きな森の小さな家』の舞台、ローラが生まれた場所
バーオーク(Burr Oak)…ウォルナットグローヴから一時移動
などもありますが、インガルス一家やローラの足跡が残るのはマンスフィールド、ウォルナットグローヴそしてデ・スメット。三大聖地と言えます。
ツァーや公共交通機関が無いのでレンタカーがないと巡りにくいですが、行くと必ず巡礼者がいる場所です。
デ・スメットはサウスダコタ州キングスベリー郡に属する人口1000人ほどの小さな町。
『リトルハウス・シリーズ』後半の舞台です。開拓に携わったベルギー人神父の名がつけられている。
ローラ記念協会と関連家屋
町の北東にある観光案内所にローラ記念協会があり、周辺に測量士の家や復元学校、移築された当時の家屋などが配置され、デ・スメットの聖地巡礼スタート地点となってます。
見学はツァーで1人12ドル(¥1236)でした。
※ DeSmet のHP に移動します
測量士の家(Surveyors House)
『シルバー・レイクの岸辺で』に登場する測量士の家の実物。インガルス一家が冬を越すために借りたが、その設備の立派さと食料備蓄に驚いていた場所。
本来の場所から移築して保存されている。
内部見学はツァーで行い撮影は禁止。屋根裏部屋や食品庫など小説で描写される場所が復元されていた。本物が見れるのは感動物、よくぞ保存してくれた。
1879年~1980年の一冬を過ごしているが、ローラにとってまともな家屋に住むのは初めての経験だった。
ブリュースター学校(Brewster School)のレプリカ
『この楽しき日々』で教員免許を取ったローラは南西に20Kmほど離れた開拓地で教鞭をとります。ローラまだ15歳、生徒には年上の男子はいるは下宿先は変だわで大変です。
このエピソードの舞台となるブリュースター学校が復元されています。開拓時代に各地にあったワンルーム学校のひとつですね。
ローラ体験できます
デ・スメットの町で有名なエピソードが『長い冬』に描かれる異常な寒波。鉄道も止まり食料も薪も不足していきます。
デ・スメットの町中です
デ・スメットの町は『大草原の小さな町』の舞台。郊外に農地を得たインガルス一家だが、冬季は町中に家を建てすんでいる。
Pa と Ma の最後の家
作中にたびたび出てくるロフタス雑貨店が残っている。あいにく閉店中だが、土産物屋になっているみたい。
インガルス一家の開拓地(INGALLS HOMESTEAD)
その昔のアメリカは広大な未開拓地を活用するため、世界中から移民を求めました。そのため開拓者に土地を与えるホームステッド法が制定されます。Paインガルスもこれにより土地を得てデ・スメットに定住します。
Pa が開拓した土地は現在私有地で夏季に「インガルス・ホームステッド」として公開され、リトルハウス・シリーズ聖地のひとつになっています。
農地や移築家屋・学校でインガルス一家をしのぶ体験ができる。
1人$10.5(¥1087)
インガルス一家の開拓地だが、関連する建物は残っていない。でも作中に登場するアレが残っています。
テント泊も可能で$10(¥1030)
※ INGALLS HOMESTEADのHP に移動します
『シルバー・レイクの岸辺で』の終わりで、開拓小屋のそばにPaが5本のコットンウッドの木を植える場面が登場する。 Paが植えた樹木が130年の年月を経ても残されるのだ。
ローラが晩年にデ・スメットを訪れた時もこの樹木を確認している。第1級聖地だな。
インガルス一家墓所とシルバー・レイク
デ・スメットの南西、町の郊外に共同墓地。ここにインガルス一家のお墓がある。
Paチャールズは1902年66歳、Maキャロラインは1924年84歳で亡くなった。
インガルス4姉妹は長女メアリイ以外は結婚したが、その後どの家も断絶。PaチャールズとMaキャロラインの直系子孫はいない。両者の兄弟姉妹は多いので、その子孫はいるはずだが。
『シルバー・レイクの岸辺で』とシリーズのタイトルにも使われるシルバー湖は町の東に位置する。グーグルマップにも載ってはいるが、実際は水が枯れてほぼ草地となっていた。
130年前にローラも見た草原の風景がよみがえる、と言うには開拓されすぎているか。
でも同じ場所なのはたしか。
1888年の町(1880TOWN)
Q、1880TOWNとは?
A、マンスフィールドへ向かう往路で気になっていた施設。州間高速道路90号線沿いにあり、古い家屋を集めた西部開拓の野外博物館みたい。
なかなか充実した施設でした。
次回は最終回、ラピッドシティ周辺を回ります。
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