現地食探求はバックパッカーのたしなみ。世界のB級グルメを紹介します。
今日のお題はマンゴー。原産地のインドのみならず、世界の熱帯に広がったフルーツです。もはやインドだけのフルーツではありませんが、原産地かつ最大の生産量を誇るインドに敬意を表して in インドとしました。果物として食べられる他に多彩に利用される様を紹介します。
熱帯ではマンゴーはたくさんとれます
日本においては輸入されるフルーツの代表であり、宮崎県産最高級の「太陽のたまご」などは万を超える価格で、文句なしにA級グルメ。でも熱帯の国々ではマンゴーは庭木や街路樹でも沢山とれるごくありふれたフルーツで、オフシーズン以外は値段も安いのです。
海外でのトラタロウのマンゴーに関する思い出といえばベネズエラのカナイマ村。小さな村ですがカナイマ国立公園の入り口です。テーブルマウンテンで知られるギアナ高地に入る拠点で、有名なエンジェルフォール(979mの高さから落ちる滝)もここからアプローチします。
カナイマの宿にはマンゴーの樹があり、取り放題。すごいなぁ、と思っていたら村中にマンゴーの樹が街路樹になっていて、ワンサカ実をつけています。地面には熟れて落ちたマンゴーがゴロゴロで食べ放題。マンゴー好きには天国のような村でした。
利用方①生食
フルーツですのでよく熟れた物を生食するのは当たり前。文句なしに美味しいのですが、注意が2つあります。
a、真ん中に大きい種があります。こんな事もはや常識でしょうが、トラタロウが初めてマンゴーを食べた40年前は知られておらず、少なくともトラタロウは知らず、とりあえず二つ割にしようとしたらできませんでした。
皮をむいて身を削って食べるか、大き目のアップルマンゴーならダイスカットにするのが一般的な食べ方です。
※ ダイスカットのやり方を紹介するサイト に移動します
b、マンゴーはウルシ科の植物なので、ウルシのかぶれの成分ウルシオールと似たマンゴールを持ち、かぶれる可能性があります。海外でマンゴー樹を見つけても樹や葉にさわらないようにしましょう。敏感な人は果実にも反応するそうです。
※ マンゴーのかぶれ に関するサイトに移動します
生産地ならでの生食方法として、おやつとして未熟な青マンゴーを食べる、ということがあります。
トラタロウが初めて食べたのが、中米ベリーズの長距離バスの中。車内に来た物売りから、得体のしれない皮むき果実を買って、食べてみたら青マンゴー。
未熟なマンゴーは甘くなく、酸味がありますが、クセになる酸味で気に入ってしまいました。食感はサクサクかポリポリです。
塩やスパイスをかけて食べるようですが、プレーンでもいけます。日本のマンゴー農家でも摘果で青マンゴーが出ると思うので、新しい味覚として売れるのでは? 青パパイヤのようにサラダにすることもできます。
※ カンボジアの青マンゴーの食べ方 を紹介するブログに移動します
利用方②スウィーツの材料
生食でも美味しいですが、スウィーツの材料にも最適。代表がマンゴープリン。
1980年代に香港で生まれた中華菓子(中国本土では洋菓子あつかいとか)です。
香港で食べた時その美味しさに感動さえ覚えましたが、高かった。やがて安い物も出てきましたが、これは基本的にマンゴーをゼラチンで固めた物なので、その質と使用量が大事。
安物は増量材でごまかしているのでオススメできません。
個人的にオススメは台湾のマンゴーかき氷。マンゴー果肉とかき氷の組み合わせですが、練乳などを入れて下味をつけた細かい氷(雪花冰・シュエホアビン)との相性が絶品。台湾に行ったら絶対食べるべきです。マンゴーアイスやマンゴーピューレ追加も可。
5月~8月のマンゴーシーズン限定の物でしたが、保存技術が進んだので他の季節でも提供する店が増えてきました。ただ台湾も12月~1月は寒い日もあるので、寒気にふるえながら食べるかもしれません。
人気が出てアジア各国で提供する店が増えてますが、美味しく・量も多く・見た目インパクトも大きいため、なかなか強気の値段設定です。食べると涼しくなりますが、懐も寒くなるのが欠点。
人気は高いが個人的に?なのがタイのカオニャオマムアン。カオニャオがもち米、マムアンがマンゴー。熟れたマンゴー果肉と甘く炊いたもち米にココナッツミルクをかけていただく、という物。
マンゴーももち米もココナッツミルクも好きだが、この組み合わせがそんなに美味しいとは思えないのだけど。
この組み合わせが至高と信じる方も多いので人の好みは難しいです。
※ カオニャオマムアンを紹介 するサイトに移動します
利用法➂ジュース・飲料
ジュースにするのもマンゴー利用の王道。ただこれもマンゴーの使用量によって味と値段が全然違います。やはり安い物はそれなりの味。
マレーシアはイギリス支配の影響もあって紅茶文化圏。キャメロンハイランドという紅茶の産地もありBOH TEA(ボーティー)というブランドもあります。
ここはマンゴーティーなども出していますが、マンゴー風味の再限度低いかな。値段相応でした。
利用法④保存食・調味料
多くのフルーツは乾燥させて水分を抜くことで保存がきくようになり、糖度も高くなります。ドライマンゴーは一番簡単なマンゴーの保存食でしょう。
ただマンゴーは干しただけでは、あまり味が濃縮せず、へたをすると出来の悪い干し芋みたいになります。酸味や糖分を補って味を調整しないと美味しくできません。
インドでは大量に栽培されるマンゴー(年間160万トンで世界一)を利用してチャツネが作られます。これはマンゴーに砂糖・酢・スパイスを加えて煮詰めたペースト状の調味料。
カレーや料理の隠し味などに使われるので、家庭で本格インドカレーを作りたい場合は必須。以前は日本での入手は困難でしたが、今はネットで買えます。
※ チャツネを紹介するサイト に移動します
トラタロウ一いちおしのマンゴー保存食が、インドの漬物アチャール。青マンゴーをスパイスや油と一緒に漬け込んだ物で、その酸味とスパイシイな風味はひとかけらでも強烈なインパクトを与えます。初めて食べる人はドン引きするかも。
でも慣れるとカレーだけでなくチャーハン、焼きそば、サンドイッチ、タコス、パスタなど様々な食べ物に最適な薬味になります。これが無いと大変なので必常備食品。
住んでいる市内にこれらを売っているインド・ネパール食品店があるので助かりますが、最近はネットでも購入できるようです。マンゴーだけでなくミックス、ライム、チリもあります。
ちなみにトラタロウはインドに6回行ってますが、一度もインドでマンゴーを食べたことがありません。なぜなら仕事の休みの関係と気候の良さから12月~1月に行くので、インドのマンゴーは完全にオフシーズン。
一度オンシーズンに行ってマンゴー三昧したいですね。
マンゴー三昧実現しました
トラタロウは2022年(令和4年)11月30日よりマレーシアに移住し、クアラルンプールに住むようになりました。マレーシアの後期マンゴーシーズンに間に合ったので、ローカル市場に行くと信じられないような価格でマンゴーが買えます。
チョーキットにはフルーツ市場があり専門店が60軒くらいありまして、クアラルンプールでフルーツが一番安く買えます。マンゴー価格は時期・品種・状態によりますが、オンシーズンだと1キロあたり5~7リンギット(¥155~¥217)。Mサイズで400g台、Lサイズで500g台ぐらいです。
3キロで10リンギット(¥310)が一番リーズナブルだったかな。Mサイズが7ヶきましたので、1ヶあたり¥45ほど。遠慮なくむさぼれる価格ですね。
他のトロピカルフルーツも日本とは比べものにならないくらいリーズナブルに買えます。
今のところ1キロ4リンギット(¥124)が底値でしたが、これは熟れすぎていてあまり美味しくありませんでした。
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