MENU

海外旅行記NO55 スペイン・ポルトガルちょこっとモロッコ⑤ロンダ・セビリア編

 アルヘシラスから鉄道でロンダに行きます。断崖の上に造られた古くから続く街ですが、断崖を分断する峡谷に石造りのヌエボ橋が架けられて新・旧市街を結ぶフォトジェニックな場所。
 近くには白い家々が集まる村セテニルがあり、アンダルシアの中心都市セビリアにも行けます。スペインの観光地の中ではマイナーですが、メジャーな場所は1回目で行ってますので…24年前だけど。

 ※ 1ユーロ=¥122 で計算
※ トップ画像はロンダの断崖に架かるヌエボ橋

目次

断崖絶壁の街ロンダ(Ronda)に向かいます

アルヘシラス駅
シンプルなアルヘシラス駅
終着駅
始発駅なので行き止まり駅です

 2016年12月29日(木)
 アルヘシラス駅から15:30発の普通列車でロンダに出発。運賃11.1ユーロ(¥1354)、所要1時間40分ほど。
 Renfe( レンフェ )はスペイン国鉄です。農村風景の中をゆっくり進みます。

切符
切符です
地図
アルヘシラスから北に73km
白い村
アンダルシアらしい白い家の村を通過丘の上に城らしき建物
白い村2
白い家の村たくさんあるな
ロンダ駅
17:12定刻に到着
ソコロ広場1
街の中心ソコロ広場、バロック様式の教会がある

 夕刻に着いて宿へ。もうすぐ日暮れ時だが少しだけ街を散策してみた。

ヘラクレス像
教会の前にヘラクレス像、なぜだ?
断崖の橋
断崖の橋へ行ってみた
断崖の橋2
夕暮れまじかのヌエボ橋
断崖の橋3
新旧の市街地を結ぶ橋PuenteNuevo
俯瞰図1
グーグルマップの俯画像
左のパラドールは由緒ある建物を
利用した高級ホテル
ライトアップ
ライトが灯されました
繫華街
繁華街のにぎわい
雑貨店1
雑貨店で夕食の買い出し
雑貨店2
場末の店なのに生ハムもある
宿1
本日の宿、RONDA SOL、1泊¥3318
画像をクリックすると拡大します
買い出し
買い出し食品で夕食、ブドウジュースだと思ったら
ワインだった。1Lで¥110だぞ。

宿2
お宿の食堂の朝
朝食
簡素ながら朝食をくれた

石造りの街を歩きます

アラメダ タホ公園(Alameda del tajo)から眼下を見れば

 2016年(平成28年)12月30日(金)
 けわしい台地の上に造られたロンダの街ですが、街の西に整備された公園は断崖の上。展望台から眼下の田園地帯を一望できます。

海抜739
海抜739mあります
断崖1
垂直に切り立つ断崖
断崖2
落差は最高200m以上もある
オモチャの家1
家がオモチャのようだ
オモチャの家2
オモチャの家を拡大
画像をクリックすると拡大します
断崖3
断崖ギリギリに街が造られる
俯瞰図2
赤いマーカーが公園展望台のあたり
展望台
展望台
画像をクリックすると拡大します
タイル画
街を描いたタイル画、人口3万4千人ほど

 グーグルマップをレイヤ(航空写真)モードにしてもらうと、台地の上に立つ街の様子が分かりやすくなります。西側は断崖、東側は斜面になってます。

闘牛場1

 ロンダはローマ時代の将軍スキピオの遠征時代に原型ができたとされる古い街。ローマ、ゲルマン、イスラム、アラゴンと支配者が変わってきた。戦乱に備えて防御に適した高台に市街地が発展してきたのだ。
 白亜の街はその歴史と美しさのため多くの旅人を魅了し、ヘミングウェイO・ウェルズも訪れている。
 

       ロンダ闘牛場
 公園に隣接して建つのが1785年に完成した直径66mの闘牛場。ロンダは闘牛士が赤い布(ムレータ)で牛をさばくスペイン式闘牛様式を作った伝説的闘牛士フランシスコ・ロメセが生まれた街。

闘牛場2
スペイン菓子
スペイン菓子を作り売り
焼き栗
冬の名物焼き栗

旧市街をさまよいます

 ヌエボ橋を渡ると狭い旧市街。街の西側は断崖だが、東側は斜面で白い家が立ち並ぶ。
2200年前には街の原型ができたとか。

白い家1
古い道1
古びた道が続く
フェリペアーチ
フェリペ5世のアーチ
古い橋1
1616年に建てられたロンダ最古のビエッホ橋、パドレ・ジェスス教会に続く
古い橋2
橋の丸い飾りが特徴的
白い家2
旧市街中心部は自動車以前の設計
オブジェ
おしゃれなオブジェ
白い家3
大通り近くは自動車対応

ヌエボ橋(Puente Nuevo)を見上げてみました

ヌエボ橋1
逆光で良い写真が撮れない、これはフリー画像をもらいました

 ロンダ観光のハイライトが新旧両市街を結ぶヌエボ橋グアダレビン川の流れでできたロンダ峡谷に分断される街をつなぐ橋で、18世紀に34年の歳月をかけて架けられたとか。長さ約66m、高さ98mと縦横の比がおかしいが、その姿を見れば納得

ヌエボ橋2
橋の西側、橋脚の中に部屋が造られているのが分かる
渓谷
長年の浸食でできた峡谷
ヌエボ橋3
橋の東側
パラドール・ロンダ1
新市街側には旧市庁舎を利用したホテル、パラドール・ロンダ

 ※ 東側の旧市街からヌエボ橋を見上げるビューポイントに下る道があります。

パラドール・ロンダ2
アラメダタホ公園の展望台が見える
パラドール・ロンダ3
パラドール・ロンダ
ヌエボ橋4
午前中早くは逆光で撮影条件悪いな

 橋の設計者はアラゴン出身のマルティン・デ・アルデウエラで、ロンダの闘牛場、クエンカの教会・祈祷所などを設計した18世紀のスペインを代表する建築家。橋は1759年~1793年にかけて建てられた。ちなみに橋の名はただ「新しい橋」というだけ。

ヌエボ橋5
冬場のためか川に水は乏しい
平野
ここからも眼下を一望できます
平野2
古い城壁からの眺め
広がるのはオリーブ畑か
画像をクリックすると拡大します
ここも家が小さく見える
オモチャの家3
拡大しました

白い家々の村セテニル(Setenil)です

セテニル1
ほぼ白壁の家しかないセテニル

 アンダルシア地方の名物はプエブロ・ブランコと呼ばれる白壁の家々が集まった村。ギリシャの島々の町村もそうですが、全体を白壁の家で統一すると太陽光を反射して暑さが和らぐそうです。
 ロンダ近郊の村セテニルもそんな白い村ですが、もう一つ特徴があります。ロンダからバスで行ってみました。

バス1
狭い道を往く大型バス
画像をクリックすると拡大します
地図
グーグルマップだと19.8km
平野4
切符2
片道1.8ユーロ(¥220)

 ロンダ・セテニル間のバスは少ない。8:00台の始発で行く予定だったが、乗り損ねたので先にヌエボ橋に行った。でもこれはヌエボ橋が逆光のなるので写真的には失敗。
 11:45のバスでセテニルに行くが、田舎バスだと思ったら長距離にも使えそうな大型バス。こいつが途中の村の狭い道を進むのがすごいと思った。信号も無いので40分もかからず到着。

セテニル2

人口2800人の村に到着。正式名は見所案内板にも書いてあるがセニテル・デ・ラス・ボデガスと長い。イスラム占領時代にはムーア人(北アフリカから来たイスラム教徒)が住んでいた。

バス停
バス停から人が多い方に進む
看板
見所は村の中心部にかたまるようだ
画像をクリックすると拡大します
市場
野外市場が出る、村の特徴が分かりますか?
タラ
伝統食材バカラオ(干しタラ)¥1200/キロ
洞窟1

 アンダルシアのどこにもありそうな白い村のひとつだが、多くのガイドブックに紹介されるゆえんがこれ。村の中を流れるトレホ川の浸食によって巨大な岩が庇(ひさし)のような形に形成され、これを屋根として家が建てられているのです。

洞窟2
欧州やスペインの美しい村に選ばれる
洞窟3
岩と地面の間に家がサンドイッチ

 画像はCuva del Sol (太陽の洞窟)と呼ばれる中心部

洞窟4
岩から家が生えているようだ
岩が壁
こちらは岩を壁にしている形
川床
川に突き出した岩を床に建てられた家
川沿い1
川沿いに連なる白い家
のしかかるようだ
岩が家にのしかかるようだ
川沿い2
川沿いの道を往く、断崖に沿って家が建つ
細長い1
これらの家って部屋が細長い?
細長い2
岩の張り出し具合によるだろうが
細長い3
どう見ても奥行きは無さそう
細長い4
廃屋をみるとやはり狭いね
川沿い4
断崖が無くなると家も無くなります
教会
丘の上にサン・ベニト教会
猫
セテニル猫、白足袋の器量良しです
日替わり定食1
8ユーロ(¥976)の
メヌー・デル・ディア(日替わり定食)
日替わり定食2
MIGASとかいう揚げたパン粉にチョリソ
(ソーセージ)などを入れたもの
日替わり定食3
PESCADO魚介フライ
日替わり定食4
フラン(プリン)

セビリア(Sevilla)にも寄ってみます

 次の目的地はマドリッド周辺の古い街。とりあえずマドリッドに行きたいが田舎のロンダからだとバス便も無し。アンダルシアの中心都市で州都でもあるセビリアに向かいます。
 ※ Sevilla はセビーリャセビージャセビーヤと色々なカタカナ読みがあります。スペイン語的には正しくないかもしれませんが、一番日本で知られるセビリアに統一します。

一路州都へバス移動

セビリア行バス
セビリア行のバス
地図1
青い道の方かな

 ロンダから18:00のバス、12.64ユーロ(¥1542)でセビリアへ向かいます。遠いかと思ったが1時間45分で着いてしまった。ただバスターミナルからお宿へのバスが分からず1時間歩いて行きました。

クリスマスデコレーション
まだクリスマスデコレーションがあった
黄金の塔
川を守る砦の一部黄金の塔の横を通過
お宿
とりあえず41ユーロ(¥5002)のお宿に泊まる
夕食
昨晩の買い物にトルティーヤ(スペインオムレツ)
を足して夕食にする

大聖堂周辺を歩いてみました

 2016年(平成28年)12月31日(土)
 セルビアからマドリッドへは夜行バスで行けるかかと思っていたら、大晦日・元旦の休日ダイヤでバス便は激減、夜行便も無し。日本なら休日増便となるが、スペインでは逆でした。
 奮発して夕方に高速鉄道で行くことにしますが、それまで世界遺産でもある大聖堂のまわりを散策してみました。

大聖堂1
高い塔があるため大聖堂の場所はすぐ分かる
大聖堂2
大聖堂の外観
大聖堂3
何だか小さい塔が多い

 だいたいの教会は入場無料が多いがここは有料。しかも10ユーロ以上とお高い。以前なら入ったが自分に教会建築への造詣・興味が無いので有料ならパスです。

大聖堂4

 セビリア大聖堂(Catedral de Sevilla)
 116m×76mの規模があり、世界で3番目に大きい大聖堂。元はモスクだった建物をレコンキスタ(イスラム勢力の駆逐)後に大聖堂に改装し1528年に完成したとか。
 ちなみに世界最大はバチカンの聖ピエトロ寺院、次いでロンドンの聖ポール寺院だそうです。1番目は納得だが、2番目はそうだったのかという感じ。

ヒラルダの塔1
塔の最上部、四角い部分は原型のミナレット
その上の8角柱の構造物が追加されたもの
大聖堂装飾
大聖堂の装飾の一部
ヒラルダの塔2

 大聖堂そしてセルビアのシンボルといえるのがヒラルダの塔(95.5m)。元はモスクのミナレット(尖塔)だったのを改装。この規模だと原型のモスクの巨大さも気になってしまうな。

アルカサル
アルカサルはカスティーリャ
王国時代の王宮
地図2
セビリア最大の歴史地区です
インディアス古文書
大航海時代の古文書を保管する
インディアス古文書館
双頭の鷲
スペイン・ハプスブルグ家
の紋章・双頭の鷲
サンタクルス1
旧ユダヤ人居住区だったサンタクルス地区
地図にダビデの星マーク
サンタクルス2
レストランやお土産物屋でにぎわう
画像をクリックすると拡大します

マドリッドに出発です

トラム
古都を走る最新トラム
セビリアの理髪師
『セビリアの理髪師』ありました

 ※ 『セビリアの理髪師』ロッシーニ作のオペラ。貴族の恋愛を理髪師フィガロが助ける、という内容。フィガロといえばモーツァルト『フィガロの結婚』も有名ですが同じ人物。原作が同じ物語シリーズなので不思議はないようです。

いい感じ
なんかいい感じの建物
透明人間
透明人間ですか?
セビリア駅
セビリア・サンタジェスタ駅
AVE(
AVEの車輛

 16:45発の高速鉄道AVE(アベ)でマドリッドに出発。471kmを2時間半で走破。セビリアーマドリッドは1992年に開業した最初のAVE路線です。セビリア万博開催に合わせました

チケット
79.7ユーロ(¥9723)
車内
普通車輛車内です
自撮り
マドリッド・ソル広場に近い所に宿をとる
40ユーロ(¥4880)
鏡があったので自撮りしてみました
マドリッドのソル広場
TIO PEPE(お酒)の看板が昔からある
タコのマリネ
タコのマリネ

 バルで簡単に夕食、全部で13ユーロ(¥1586)

パイ
アサリのパイ
チーズケーキ
チーズケーキ

 明日は元旦だが、朝から城壁都市アビラに行きます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 トラタロウは元世界史・地理の教員です。授業のネタにするため毎夏・冬休みにバックパッカーとして海外旅行に出かけ、83ヶ国を訪れました。旅行情報や旅ネタを紹介していこうと思います。
 2022年(令和4年)11/30よりマレーシアに移住しました。クアラルンプールに住み、姉妹ブログ『KLダイアリートラタロウ』を作って、移住やマレーシアの情報を発信する予定です。
 でも当分はネット環境構築でうまく更新できないかもしれません。
 

コメント

コメントする

目次
閉じる