第65回目の海外旅行はタイ東北部のイサーン地方。ついでに国境を越えてラオス南部にも行ってみました。タイは4回目、ラオスは2回目ですが両地方はまだ行ったことが無かったため楽しみです。
現在住んでいるマレーシアの首都クアラルンプールからバンコクは2時間のフライト。日本からタイに行くのに比べたら圧倒的な近さです。
※ 2025年1/4(土)~1/26(日)の記録です
1タイ・バーツ=¥4.5 1000ラオス・キープ=¥7.2 で計算しています
旅の概略

タイ東北部イサーン地方はちょっとマイナーですよね。トラタロウもタイ渡航4回目にしていく気になりました。
イサーン地方の東端はメコン河を国境としてラオスに隣接しています。ラオス南部も行ったことが無かったので追加しました。
2025年(令和7年)1/4(土)~1/26(日)の23日間の記録です。

23日分の旅の費用
・エアアジア航空券(クアラルンプール・バンコク往復)1人¥14250 ×2
・海外旅行保険 ¥4393
・現地滞在費 ¥103931(2人分)
総計 ¥136824 1人あたり¥68412
円安とはいえタイ・ラオスはまだ物価が安いのと、お金がかかる観光をあまりしていないので安くあがりました。街歩き・お寺見物・市場巡りが主でした。

※ 現役時代は時間があまりないので有名所を駆け足で回っていましたが。リタイア後は時間もとれ るのでノンビリ旅行です。
※ 今までのタイ旅行の記録と合わせてタイの食生活をいろいろまとめてみます。とりあえずひとつアップしてあります。
世界のB級グルメ/22 屋台・ローカル食堂飯 in タイ に移動します
バンコクからナコーンラーチャシーマー(コラート)に移動
2025年(令和7年)1/4(土)
LCC のエアアジアでバンコクに行きますが、最安のフライトは夜便。バンコクに8時台に着きます。ドンムアン空港駅にタイ東北部イサーン地方の入り口の街ナコーンラーチャシーマー(長いので通常コラートと呼ばれる)に行く夜行列車が停まります。バスだとバンコク市内のターミナルに行かなければならないが、夜行列車に乗れば不要です。

乾季1月は観光シーズンで航空券も高いかと思ったらさほどでもありませんでした。
タイ国内も観光地としてはマイナーなイサーン地方なので全然混んでいません。


KLIA2(クアラルンプール国際空港2)へは市内から空港バスで1時間。首都に住んでいるとアクセスが楽です。

空港から表示に従って7~8分歩けばドンムアン空港駅。昔は小さな古びた駅でしたが、市内からMRTレッドラインが通じて駅も国鉄と統合され新しくなりました。


23:23 発の Rapid 141号列車はイサーンの東端ウボン・ラーチャターニーまで行きます。タイ以外から予約すると手数料がけっこう高い。まあ、コラートまで4時間なので最悪席無しでもOkと思い現地で窓口購入です。
購入時にはパスポート提示が必要で、切符に名前も印字されます。でも2等席座席指定無しで97バーツ(¥437)と安い。コラートまで260Kmぐらいあるのに安いと、どんな車輛なのか不安が生じますね。いろいろな国で安いとバスでも列車でも想像を越えるシロモノが来たりしますので。

50バーツ(¥225)

東北線はコラートからウボン・ラーチャターニー
とウドンターニー、ノーンカーイに行く
便に分かれます
バンコクから列車が来ました。停車した3等車をみて絶句、窓ガラスが無いよ。2等車だからもっとマシかと思ったら、座席が少し良いだけで窓ガラスはありませんでした。


2等車でもエアコンは無く扇風機のみだが、この時期の東北部は暑くないのでOK。暑くないどころか朝晩はけっこう寒く、窓ガラスの無い車輛は走り出すと寒い! 窓がわりに鎧戸があるので閉めましたがそれでも風は吹きこむ。防寒着を全部着て寒さに耐えます。

ここも立派になりました

駅で寝ている人が多い
ナコーンラーチャシーマー(コラート)探索初日
人口56万人とバンコクに次ぐ第二の都市だが、高層ビルなぞほとんど無い田舎都市にしか見えません。ナコーンラーチャシーマーでは長いので略称コラート。なんでこれが略なのか? アルファベット表記するとNakhon Ratchasima なので「Khorat」なのかな。タイ語で「豊穣」を意味する言葉でもあるそうな。
郊外には日本企業も進出しているようで、市内には日本料理店・居酒屋などもある様子。
まずはお宿へ向かいます
コラートに早く着きすぎでまだ暗い。駅から街の中心部へは約2Km。知らない街を暗い時に歩くのは危険、特にタイは野犬が多いので。野犬は昼間はそんなでもないが、人気の無い夜間は集団で威嚇してくるので怖いですね。駅でしばらく夜明けを待ちました。


駅からすぐの所にある市場はお持ち帰り食物専門みたい。一回りして美味しそうなシュウマイを見つけたので朝ごはんにします。



コラートの宿は「SAKOL KORAT HOTEL」。トラタロウのお宿選びのポイントはロケーションと価格。ここは新市街と旧市街の中間でどこに出かけるにも便利。価格も1泊500バーツ(¥2250)と手頃な価格で一通りの設備がそろっていました。
早朝ではチェックインできない宿も多いので、荷物だけ預けるつもりでしたが部屋が空いていて入れました。部屋数はかなりあるようです。


※ ホテルはブッキングドットコムかAGODAで数日前に予約することが多いです。昔は現地飛び込みでしたが、ネットで事前に価格、ロケーション、評判が確認できるので便利になりました。
旧市街を回ります
この辺りはカンボジアに近く、コラートは11世紀にはクメール王朝の支配下の軍事拠点都市でもありました。昔の名残の堀が旧市街を囲むように残っています。


ワット・パーヤップ
「ワット」は寺院を意味します。アンコールワットのワットですね。
パーヤップ寺院はコラート観光で必ず紹介される場所。でも同じような規模・由緒の寺はほかにもあります。
ここを有名にしたのが鍾乳洞を模した僧の修行部屋が珍しいため。でもそんなに大きな物ではありません。



まあ、はっきり言ってコラート市内は「これはすごい」という観光資源はゼロです。トラタロウもリタイヤ後のノンビリ型旅行でなければ3泊もしませんね。




かつては城塞都市だったのか旧市街は堀で囲まれています。昔は城壁もあったのかな。
しばらく堀沿いの道を行き、旧市街中心部へ進みます。



ワット・プラ・ナーラー
旧市街中心部にある大規模寺院。仏教学校も併設されている。


夕食は夜市に買出しです
旧市街東側で夕刻から夜市が開かれるのがワットワット・ブーン市場。タイに多いお持ち帰り食品の屋台が並ぶのです。






などで計95バーツ(¥428)
ナコーンラーチャシーマー(コラート)探索2日目
2025年(令和7年)1/6(月)
少しは観光もしてみます。コラート周辺に遺跡(ほぼ仏教遺跡)はいくつかありますが、北東60kmほどの所にあるピマーイの遺跡に行ってみます。コラートからのバスツァーなどは無く、バスターミナルから自力で行かなければなりません。
街にもどってからは市場散策と屋台めぐり。
ピマーイの行き方は
出発前に朝ごはん。麺屋でセンレック(中細米麺)とセンヤイ(太米麺)の汁麺。具は蒸しハム、揚げセンベイ、魚ボール、もやし等。各50バーツ(¥225)。




酢と砂糖
タイ訪問1回目(1993年)の記録を見ると麺類は20~25バーツぐらい。今回は40から50バーツぐらいなので2倍になっています。でも具の質と量は大幅に向上。現在住んでいるマレーシアもそうですが、経済発展すると物価は上がるが質はUPしますね。
それなりの都市なのにタクシーや路線バスがありません。昔ながらのサムロー(トゥクトゥク、三輪タクシー)とソンテウ(軽トラバス)が活躍中。
ターオ・スラナーリ像前の大通りで7番のソンテウ(1人10バーツ均一)に乗ると15分くらいでバスターミナルの着きます。

多くの都市のバスターミナルで大型バスは長距離用。周辺都市にはロットゥーと呼ばれる乗り合いワゴン車がバスとして使われます。バスターミナルで「ピマーイ」と聞いて回ると最終的にロットゥー乗り場に着きました。



約60Km,1時間ちょっと



ピマーイ歴史公園です
イサーン地方南部はカンボジア国境に隣接。コラートのあたりは9~15世紀に栄えたクメール王朝カンボジア人の元祖が建国)の支配下にあり、クメール式仏教寺院遺跡が残る地。


入園料100バーツ(¥450)は外国人料金


往時はアンコールワットに匹敵する大寺院だったとか。


※ ピマーイのロットゥー乗り場をコラートに行く大型バスも通過するそうですが、時間等は不明。
コラートに戻るロットゥーの本数もあまりないので、着いたら帰りのロットゥーも予約しておいたほうが良いです。歴史公園は2時間もあれば見学可能。
あまり遅くなるとコラートにもどるバス・ロットゥーが無くなる可能性もあるので、朝一番で来た方が無難です。帰りのロットゥーは旧市街の堀横を通ってバスターミナルに行くので、バスターミナルに用事が無ければそのあたりで降ろしてもらうと便利です。
市場と屋台街に行きました
コラート中心部のメイン市場がメー・キムヘン市場。新旧両市街の境にあるターオ・スラーナーリー記念碑から歩いて3分という好立地。生鮮食品以外にもお菓子類や持ち帰れるおかず屋などがあって旅行者にも便利です。市場食堂でご飯を食べるのもいいですね。ただし他の東南アジア諸国の市場同様、朝から昼過ぎがメインで3時過ぎには完全閉店です。







タイの料理の中でスープが多い物をゲーンと呼びます。外国人にグリーンカレーと呼ばれている物もゲーン・キアオ・ワーンというゲーンのひとつ。カノムジーンというソウメンのような米の麺に選んだゲーンをかけてもらい、自分でトッピングの野菜を盛る麺がありました。名前はカノムジーン・ゲーンとそのまんま。
1杯30バーツ(¥135)と安くて美味しく、野菜もたっぷり補給できるシステム。こんな素晴らしい麺店がイサーン地方にはあるんだ、と思っていたら他の都市では全然見かけなかった。


朝から昼過ぎまでの「食」の中心が市場なら、夕方から夜の中心が夜市。昨晩は持ち帰りおかず中心の夜市に行きましたが、今晩はその場で食べられる店・屋台が中心の夜市です。
屋台の数はあまり多くありませんでしたが、常設の飲食店もあるので2~3回行くぶんには飽きません。

イサーン地方の名物でタイ中に広まったのがカイヤーン(焼鳥)。お持ち帰り屋台でも売られていますが、冷たくなってしまっています。こればかりは焼きたてか、温めてくれた物を食べたい。
イサーン地方ではソムタム、カオニャオ(もち米)を組み合わせて食べるのが普通だとか。
3点セットで140バーツ(¥630)。


ナコーンラーチャシーマー(コラート)探索3日目
朝ご飯は市場へGO
お宿から徒歩5分のメー・キムヘン市場へ朝ごはんを調達。市場の食堂も開いているが、今朝はお持ち帰りできる物にする。
市場の一角でクズのような生地に具を入れ蒸した食品を制作中。以前も食べたことがあるが、宮廷料理でもあったカノムチョームアンの飾り無し版かな。25バーツ(¥113)





ターオ・スラーナーリー記念碑 に寄ってみた
1826年に侵入してきたラオス群を機知を用いて撃退した領主夫人ヤー・モーをたたえて1934年に作られた記念碑。

ほとんど守護神だな


おしゃれなモールに行ってみます
田舎都市のようだが、一応バンコクに次ぐ2番目の大都市。バンコクの繁華街にもあるショッピングモールであるターミナル21が出店していた。
このモールはロンドン、パリ、イスタンブール、サンフランシスコなどをイメージしたオブジェを置いている。東京のそれがなんだか微妙。






日本のイメージは鳥居とお相撲さんののね。まあ、クアラルンプールのモールにもやはり鳥居とお相撲さんがあったので納得。
だが幕末か明治初期の日本人おじさん像が置かれていたのは意味不明です。



コラート雑景
大都市のはずなのに素朴な雰囲気のコラートはなかなか良い所。ただ観光資源は少なく、急ぎの旅人は長居はしませんね。
誤算だったのが、乾季のこのあたりは朝晩けっこう気温が低くなります。もちろん10度以下などにはなりませんが、20度以下だとけっこう寒く感じます。特にこの年はバンコクでさえ15度ぐらいに冷え込む寒波が来る異常気象で タイ=暑い、とは言い難い状況がありました。お宿のエアコンは全然使わずじまい。

トゥクトゥクともいいます


街の守護神の柱を祀る
バンコクにもあります



お宿のあたりは華人(中国系)の店が多かった。マレーシアは人口の23%ほどが華人と多いが、タイは10%ほどなので少ない。でも経済を握るため都市部に多いのは同じ。


カノム(お菓子の意)・トーキョー(東京)という焼き菓子がありました。東京は日本のそれだが、東京と全然関係は無いと思います。天津飯、台湾ラーメン、ナポリタンみたいに名前だけ拝借したのかな。

晩御飯はタイ名物カオマンガイを食べにいきました。鶏を茹で、その茹で汁を出汁にして炊いたご飯と鶏肉を合わせます。辛くもなくあっさりした上品な味。
マレーシア・シンガポールにも同じような食べ物があり「南海鶏飯」と呼ばれます。
お宿近くに評価の高い店があったので行ってみたら当たりでした。旧市内にあります。


コラート滞在も今晩で終了。明日は次の目的地スリンに向かいます。鉄道で行ってみようかな。
※ 海外旅行記NO65 タイ東北部・ラオス南部 ②スリン・ウボン編 に続きます
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