現地食探求はバックパッカーのたしなみ。世界のB級グルメを紹介します。今日のお題はインドネシアの屋台・ローカル食堂飯。「インドネシアで美味しい物を食べる」のが第一の目的ならそれなりのレストランに行きましょう。ただ現地人の生活を垣間見たいバックパッカーとしては、その人たちが食べるローカル飯を食べてみたいのです。それには地元民の行く屋台やローカル食堂が一番です。
※ 麺類、お菓子、スナック、飲料などは別項目で紹介する予定です。
※ 屋台・ローカル食堂は衛生面で問題がある所もあります。行かれる際はご自分で判断してください。
インドネシアの屋台(カキリマ)とローカル食堂(ワルン)
東南アジア諸国は屋台天国。シンガポールやバンコクのように路上での営業を制限され、フードコートに集められている場合もありますが、インドネシアは路上に屋台があふれています。
インドネシアではカキリマ(Kaki Lima )と呼ばれるそれは車輪のついた移動式がほとんど。朝夕には屋台の通勤風景? が見られます。カキリマとは5フィートを意味し、オランダ支配時代に屋台を設置した歩道の幅に由来するとか。


ローカル食堂はワルン( Warung )と言います。これは食堂だけでなく、小さな店の総称。それなりの構えのレストランはインドネシア語でも Restoranと呼びます。


① ご飯物
インドネシアにもパン屋はありますが、昔の日本と同じく「おやつ」あつかい。主食はやはり米で1人1年で平均 94.9Kg(2022年)の消費量は日本の 1.6倍だとか。
細長く、粘りの少ないインディカ米やジャバニカ米が主力。日本米(ジャポニカ米)と食感が違いますが、炊飯器の普及で炊き方が変わったせいか以前ほどパラパラには感じません。


インドネシア語で「ご飯」を Nasi と言います。ローカル食堂のメニューには Nasi〇〇 という「ご飯と組み合わせた食品」が多いことに気づきます。様々な「ご飯物」を紹介してみます。
① ナシゴレン ( Nasi Goreng )
インドネシアを代表する料理で、中国を起源とする炒飯のインドネシア版。Goreng は「揚げる」場合も使いますが、ここでは「炒める」の意。
米飯+炒めるという順番なのは、インドネシア語は装飾語が後にくるためです。例えば「オランウータン」はインドネシア語ですが、オラン(人)+ウータン(森)の組み合わせなのです。
調味料と具の組み合わせで多くのバリエーションがありますが、普通の店は1~3種を提供。専門店だと10種を越えます。



中国や日本のチャーハンと違う点は
① インディカ米などの粘りがなくパラパラの米を使います。これを使うと素人にも美味しいチャーハンが作れるため、トラタロウは日本にいるときは愛用していました。高い店はジャスミンライスなどの高級米を使ったりします。
② ブラチャン、トラシなどアミや小エビの発酵調味料でうま味を出します。グラ(ヤシ砂糖)で甘み、サンバル(トウガラシ味噌)で辛味を追加。味付けは地域によって違いますが、ジャワ島はケチャップマニス( Kecap Manis )という甘い醤油を使い、その甘辛の味は日本人好みですね。
スラウェシ島のそれはトマト、チリソースを使うためナシゴレン・メラ(赤い)と呼ばれるとか。
③ エビせんべいのクルプックを付け合せるのがお約束。


専門店はメニューが多いですが、Nasi Goreng + (具材の名前)の場合が多いです。Ayam(鶏)、Daging(肉全般)、Sapi(牛)、Kambing(山羊)、Babat(内臓)など。迷ったら Biasa(基本)、Special(豪華版)、Kampun(村の意、おふくろの味的)を選ぶのが無難。
辛いのが苦手な方はスパイスはRempahですのでこれが無い物を選択。「ノースパイシー」でも通じると思います。

あるナシゴレン専門店のメニューをスマホ翻訳で見てみました。


付け合せはクルプックの他に目玉焼き、キュウリ、トマト、アチャール(ピクルス)、バワンゴレン(揚げたまねぎ)など。屋台から高級店までピンキリですが、どこで食べてもそれなりに美味しい。
② ナシソトアヤム ( Nasi Soto Ayam )
「米飯・スープ・鶏」という意味で、これも国民食のひとつ。
鶏ベースでスパイス、ココナッツミルク仕立てのスープを基本とし、様々な具が入るのが特徴。
黄色っぽい色はターメリック(うこん)で体に良い物として好まれます。
油は使わずあっさりとした味で、これにご飯を入れて朝食にするのが定番。朝からお昼ごろまでしか営業しない店も多いのです。



具は様々で麺(これも何種類かあり)、もやし、揚げたまねぎ、春巻き、ゆで卵、トマト、野菜類などと豊富。店にとってはここが差別化のポイントですね。
麺主体のミーソトアヤムもありますし、牛スープベースのソトダギンもあります。
スープを意味するインドネシア語は Sop というのもありますが、これは西欧起源の物が多いとのこと。

③ ナシクニン ( Nasi Kuning )
「米飯・黄色」という意味。ターメリック(うこん)を入れて炊いた黄色いご飯で、赤飯と同じく昔はお祝いの席で食べたとか。ターメリックご飯に各種のおかずを組み合わせていただきます。


ターメリックは日本では粉末でしか見ませんが、生産国であるインドネシアでは市場に売っています。ターメリックの根茎はショウガ科の仲間なのでショウガに似ていますが、横しまがあるのが特徴。インドネシアでは葉も料理に使います。
日本でも「ウコンの力」なんていう健康飲料がありますが、インドネシアでも体に良いとされ、料理のみならず伝統医療品ジャムウにも使われています。


④ ナシウドゥック ( Nasi Uduk )
東南アジアでよくあるココナッツミルクを入れて炊いたご飯で、香りづけにローレルの葉やレモングラスを入れることも。
おかずは様々ですが目玉焼き、揚げテンペ、アヤムゴレン、クルプックなどが定番。店によっておかずが決まっている場合と、ある程度選べる場合があるのはナシクニンと同じ。
ベタウィ族、ジャワ族の伝統料理で彼らが多いジャカルタでよくみかけます。



⑤ ナシバカール ( Nasi Bakar )
「米飯・焼く」という意味。ご飯に具材、調味料、スパイス、香草、油などを混ぜてバナナの葉で包んだ物を直火焼きします。
すでにご飯・具材には火が通っていますが、一緒に焼くことで味がなじみ、葉の焼けた香りが移って香ばしく仕上がるのです。
見た目のインパクトがあるので高級店でも提供されるひと品。メインの具材は肉・魚などオススメ。西ジャワのスンダ料理から広まったとか。



⑥ ナシグレ(ナシグライ) ( Nasi Gule / Gulai )
インドネシア人は汁かけご飯的な物が好きみたいだがこれもその一つ。鶏肉または牛肉を具にターメリック、スパイス、ココナッツミルクで煮込んだスープカレーみたいな物。ナシソトアヤムと違って具が少ない。ちょっと物足りない人はテーブルに置かれたテンペや揚げ物をトッピングしていました。


⑦ ロントンカリ ( Lontong Kari )
ロントンとは吸水させた米をバナナの葉に包んで蒸した物で、包む形によって四角や円柱状の物があります。あまり米の粒々感はありません。マレーシアのケトゥパなど近隣諸国にも同じような物があります。
これを切った物にチキンカレースープをかけたロントンカリは朝食定番のひとつ。ロントンはガドガド、サティ、バクソなどにも添えて主食として使われます。



⑧ ブブール ( Bubur )
米文化圏のお約束がお粥。東アジア~東南アジア諸国に多いですが、インドネシアのそれはトッピングの豪華さが特徴。鶏肉、牛肉煮、そぼろ、ゆで卵、内臓煮、春巻き、てんぷら、揚げたまねぎ、揚げピーナッツ、など多彩なトッピングがあります。もちろんクルプックもつきます。




⑨ ナシブンクス ( Nasi Bungkus )
「米飯・包む」という意味。あちらこちらでバナナの葉や油紙に包まれた三角形の物が売られています。これが簡単なお弁当で米飯+おかず+ソース(サンバルなど)=ナシブンクスです。
おかずは様々ですが、揚げ豆腐・揚げテンペなど大豆製品だと安め、肉系(ほぼ鶏肉ですが)だと少し高くなります。


朝市や駅前の屋台では揚げ物やテンペ、野菜をおかずにしたナシブンクスをその場で包んでくれます。


スーパーでも売っています。人口の9割近くがイスラム教徒なのに豚肉入りのナシブンクスが売られていてびっくり。マレーシアだと豚肉製品は華人(中国系)の居住区でしか見ません。
コンビニにはおにぎりがあります。これも一種のナシブンクスですが、インドネシアでも Onigiri と呼ばれています。


隣国マレーシアにもバナナの葉で包んだ簡易弁当のナシレマがあります。ただこれは基本のおかず(サンバル、揚げピーナッツ・小魚、ゆで卵)が決まっています。
世界のB級グルメ/18 ナシレマ(ナシルマ) in マレーシア に移動します


お弁当箱に入った物はナシコタク( Nasi Kotak 米飯・箱という意味)になります。ジャワ島は鉄道網が比較的整備されており、長距離列車では駅弁が販売されていました。実は駅弁がある国はすごく珍しいのです。
② 肉・魚物
インドネシア庶民の食生活を見ると、豆腐やテンペなどの豆製品からかなりのタンパク質を摂っていることに気づきます。でも肉や魚の食品も屋台・ローカル食堂で見かける人気食品。
イスラム教徒が多いため豚肉(Babi)は少なく、鶏肉(Ayam)が中心で牛肉(Sapi)が少しという感じでした。
他にも山羊(Kambing)、羊(Domba)、魚(Ikan)、イカ(Cumi)肉全般(Daging)などを覚えておくと注文に便利です。
① バクソ(バソ) ( Bakso / Baso )
これもインドネシアを代表する食物。牛肉のすり身にタピオカ粉をつなぎとして入れた肉団子です。
これを牛ベースのスープに入れ、野菜、麺類、卵、揚げワンタン皮、揚げたまねぎ、などを加えていただく。米飯やロントンと一緒に食べるのもよいですね。
バクソは街頭の屋台でもスナックとして安く売られていますが、美味しい物を求めるならそれなりの店がよろしい。安い物は肉の含有量低いのでいまひとつ。
「バク」は福建語の発音で肉であり、肉酥と書くみたい。マレーシア中華の「肉骨茶」もバクテーと読ませます。


すり身の他にミンチ肉を使ったバクソチンチャン、卵が入ったバクソトロールなどのバリエーションもあります。また鶏肉バージョンもあります。


② アヤムゴレン ( Ayam Goreng )
「鶏・揚げる」でそのまんまフライドチキン。
鶏肉を一度煮てからスパイス液につけてカラリと揚げた物で衣はありません。定番中の定番で、迷ったらこれを選んでおけば失敗はないです。
厚く衣がついたフライドチキンがあり、名前を聞けばアヤムゴレンだとか。あまに区別が無いのかな? まあ、KFC もアヤムゴレンと呼ばれていますので。



③ アヤムゲプレック ( Ayam Geprek )
「鶏・たたく」という意味。独特の平べったい石皿チョベック( Cobec ) の上で生トウガラシとニンニクをすりつぶしてソースが作られます。これをアヤムゴレンにまぶす料理ですが、この時に肉を「たたいて」なじませるとか。


ナシゴレンと並んで国鉄の駅弁にもなっていました。買う時「辛いけど大丈夫?」と聞かれたぐらいに辛い料理。トウガラシの数で調整するらしいが、辛い物が苦手な人は要注意です。


④ レンダン(ルンダン) ( Rendang )
牛肉をスパイスとココナッツミルクで煮た物。汁が無くなるまで煮込み、素材のうま味とコクが濃縮されています。
スマトラ島パダンの名物なので、あちらこちらにあるパダン料理店に行けば賞味可能。ただ牛肉の質により味がかなり左右されるので、あまり庶民的すぎる店だといまひとつかも。値段と味が正比例しやすい料理です。



⑤ サテ ( Sate )
これも国民食のインドネシア焼き鳥。牛や山羊のもありますが、通常は鶏肉です。スパイス調味液に漬けた鶏肉を串に刺して炭火で焼き上げ、ピーナッツソース(サンバルサテ)でいただきます。


1本単位で売っている所もありますが、セットだと10本くらいから。多いようですが1本あたりの肉量は少ないのでペロリといけます。辛味とピーナッツソースの甘味がクセになるのです。


⑥ サテリリット ( Sate Lilit )
サテだけれど鶏・牛・魚などのミンチにスパイスを混ぜて作った「つくね」。リリットは「巻きつける」という意味。高級店だとレモングラスの茎に巻いて焼くこともあるとか。


⑦ カリアヤム ( Kari Ayam )
名前はそのまんま「チキンカレー」を意味。スパイスとココナッツミルクを効かしたソースで鶏肉を煮込みました。
八角、シナモンなどを入れますが、ターメリックもかなり使うので鮮やかな黄色が特徴です。
そんなに辛くはないので日本人向けの一皿ですね。

⑧ イカンゴレン/バカール ( IkanGoreng / Bakar )
島国ですのでよほど山奥に行かなければ魚介も豊富。一番目につくのがイカンゴレン(魚フライ)でローカル食堂でも食べられます。
魚を炭火焼にしたイカンバカールも好まれており、夕方の食堂街は魚を焼く煙に包まれます。
淡水魚のティラピアは美味しいのでオススメ。
日本ではほぼ食べないナマズもクセの無い淡白な白身ですので試す価値あり。



③ その他
①ご飯物、②肉・魚物に分類されない物を集めてみました。
① ガドガド ( Gado-Gado )
サラダの一種と思われているが、立派なおかずです。チョベック( Cobec )という石臼の上でピーナッツペーストや調味料をウレカン( Ulekan )という石の棒ですり混ぜて作るのがブンブ・ガドガドというソース。
あえる野菜はなんでもありですが、ジャガイモは定番。テンペや揚げ豆腐もいれたりします。
クルプックを散らしますが、ロントン(米団子)をつければ食事になります。





② グドゥ ( Gudeg )
ジャックフルーツ(ナンカ)は大きい物は1mにもなる「世界一大きなフルーツ」。実は5センチほどの大きさですが、これをココナッツミルク、砂糖、スパイスで煮込んだのがジョグジャカルタ名物のグドゥ。お菓子ではなくご飯物定食の付け合せとして人気の地方食でした。


ヨーロッパでも肉料理にベリーソースを合わせたりしますがトラタロウは苦手。グドゥもフルーティで辛くて甘いという不思議な味。味も好きではないが曰く言い難い食感がダメでした。


③ ハラール化中華料理
華人が多いマレーシアでは正統派の中華料理が多く、豚肉を使うためイスラム教徒が多いマレー系は中華料理を作ったりしません(例外は中華マンくらい)。
インドネシアではハラール化(豚肉・酒などを使わない)した中華料理がイスラム教徒にも普及しているのが違いです。
国民食とも言えるバクソ、ナシゴレン、ミーゴレンなども中華料理が元なのです。

八宝菜のような野菜炒めのチャプチャイ( Cap Cay )、芙蓉蟹をアレンジしたフーユンハイ( Foe Yung Hai ) などのハラール化インドネシア中華が有名。
華人も3%ほどいるので大都市にはチャイナタウンがあり、豚肉を使うノンハラール中華も味わえます。


イスラム教徒6割のマレーシアでは豚肉製品・酒類はスーパーの中でも隔離されて売られています。
イスラム教徒9割のインドネシアはどれだけ厳しいかと思えば、どちらもスーパーで普通に売られていてビックリ! イスラム教徒女性が頭部を覆う服装ヘジャブもマレーシアは厳格ですが、インドネシアは任意だそうです。

④ フードコート ( Food Court )
屋台・ローカル食堂は色々な点で入りにくいという方にはモールのフードコートがオススメ。
ジャワ島の『地球の歩き方』に載っているような都市にはモールがあり、そのフードコートにはインドネシア料理~日・韓などの外国料理もあります。
屋台・ローカル食堂に比べると高いですが、日本に比べたらずっと安く、種類も意外と豊富。
インドネシア語でも Food Court と言います。



⑤ 日本食 ( Masakan Jepang )
タイでは日本食が人気ですが、日系店だけでなく現地資本の日本食屋が多いのがすごい。インドネシアにも現地資本の日本食屋が増えており、日本食が普通になってきています。
インドネシア流にアレンジされた不思議日本食もありますが、日本の外国料理も同じようなものですね。ラーメン、カレーあたりがポピュラーで、Bento という言葉も使われていました。



日本ならトンカツが使われる食べ物はチキンカツに置き換えられるのはイスラム教国でのお約束。現地のアヤムゴレンとはまた違うチキンカツはカリッと揚げられ美味。日本では味わえない日本食となっていました。


モールでよく見る Hokben は現地資本日本食店の代表格。なかなか良い値段なのに人気です。
ラーメン屋も現地資本チェーン店が多く、Toripaitan (鶏白湯)が主力みたい。
※ インドネシアの麺についてはまた別記事にまとめる予定。


④ 選択物(ワンプレート)
食べ物の種類ではなく食べ物の選択方法になります。日本にはあまりありませんが、中国~東南アジアにかけて見かける、数々の大皿料理から自分の好きな品を選ぶ方式です。
皿にご飯をもらって、そこにおかずを載せるのでワンプレートという感じ。
中国では経済飯、ベトナムではクアンコムビンザン、インドネシア・マレーシアではナシチャンプルと呼ばれています。

世界のB級グルメ/17 (クアン)コムビンザン in ベトナム に移動します
世界のB級グルメ/06 ナシ・チャンプル in マレーシア に移動します
全般的な特徴をまとめてみました
・多彩な料理を手軽に味わえるのが魅力。メニューは無く料理名の表記も無いので、何を食べているのか分からないのが難です。
・最初にご飯をもらいますが白米は Nasi Putih 。店によってはうこん飯 Nasi Kuning、ココナッツミルク飯 Nasi Uduk などが選べることがあります。
・国・地域によってはおかずが盛られた小皿を取りますが(日本にある定食屋はこれかな)、インドネシアでは大皿から取ります。
・自分で取るか、店の人が取ってくれるかは店によります。
・バイキングではありません。取ったおかずの種類・量で金額が加算されます。
・量より数が加算のポイント。少量で多品種だとけっこう高くなる。普通は3~4品選択。
・おかずの価格は不明。肉・魚介系は高く、大豆製品・野菜系は安い。
・よそった皿を見せてお店の人に計算してもらいます。まあ大衆店ならボラれることは少ない。
・ツーリストが多い地域、ジャカルタの繁華街などはちょっと高いですね。
・熱々の料理はありません。年中暑い国だし、手で食べる習慣もありますので。
・現地人は手で食べる人もいますが、スプーン・フォークも用意されています。
・店で食べる他にお持ち帰り(ブンクス)もできます。
① ナシチャンプル ( Nasi Campur )
「米飯・混ぜる」という意味。色々なおかずが選べますよ的な意味なのでしょう。大衆店からオシャレな店までグレードも幅広くあります。おかずの種類も十数種から30種以上と多彩。


イスラム教徒が9割近い国なので、ナシチャンプル店の食物もハラール( Halal 、豚肉・酒などイスラム教徒が禁じられている食品が使われていない)物です。
華人が多い地域では豚肉も使うNC店があり、イスラム教徒は足を踏み入れません。店内は華人のみで、ここだけ中国でした。


ナシチャンプルの値段は様々な条件によりますが、肉・魚介系のおかずが入ると高くなり、野菜・大豆製品系は安いのが相場。場所・客層によっても異なり、地方の庶民店は安く観光地・大都市の繁華街は高くなります。ジャカルタの繁華街が一番高かった!


② ナシジャンブラン ( Nasi Jamblang )
西ジャワの都市チルボンの名物。名称は発祥の村の名前だが、チークの葉に盛られるのが特徴。
ご飯が少量ずつ葉に包まれ、欲しい数だけ頼みます。成人男子なら3ヶくらい。
これを紹介した記事を読むと港町だけあって魚介系が多いとありましたが、トラタロウが行った店ではそんなでもありません。ナシチャンプルとの違いが分らなかった。





③ パダン料理 ( Masakan Padang )
スマトラ島のパダンに住むミナンカバウ族は料理上手で知られていました。貧しい土地で多くの住民が出稼ぎに出かけ、彼らの需要に答えてパダン料理店ができたため全国に広まったとか。
タイ東北部イサーンも出稼ぎが多く、イサーン料理のソムタムなどが広まった事情とにていますね。
ルンダンやアヤムサンバルなどインドネシアを代表する料理もパダン料理から来ています。

パダン料理は独特の提供方法で知られていました。席に小皿に盛られた料理がたくさん運ばれ、手をつけた分だけ払うというもの。しかしコロナ禍の時に衛生状態の問題が指摘されたためか、今回入ったパダン料理店はすべてナシチャンプル形式になっていました。


パダン料理店のチェーン展開もあってナシチャンプル店といい勝負をしています。元が出稼ぎ労働者向けの店だったためか、味つけは濃いめの感じでした。


2025年(令和7年)8/1~8/26 のインドネシア旅行(ジャワ島のみ)の食体験からまとめました。
旅行記はこちら 海外旅行記NO66 インドネシア(ジャワ島) ①スラバヤ、マラン編
また 麺類、お菓子、スナック、飲料 なども順次まとめていきます。
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