第65回目の海外旅行はタイ東北部のイサーン地方とラオス南部。最終回はイサーン地方中心都市のウドンターニー(以後ウドンと略)に滞在した後、首都バンコクに寝台列車で戻ります。
※ 2025年1/4(土)~1/26(日)の記録です
1タイ・バーツ=¥4.5 1000ラオス・キープ=¥7.2 で計算しています


今回の行程の費用は¥28862。バンコクに戻る寝台列車や首都の宿泊費が半分を占めます。
23日間の総費用は
・航空券1人¥14250 ×2
・海外旅行保険 ¥4393
・現地滞在費 ¥103931(2人分)
総計 ¥136824 1人あたり¥68412でした。
ウドンターニー( Udon Thani ) は北の街
ロトゥ(乗り合いワゴン車)で移動です
サンスクリット語で「北の街」を意味するここは、ラオスとの国境ノーンカーイの隣。
イサーン地方北部の商業中心地であり、ベトナム戦争時にはアメリカ軍の基地も置かれた要衝です。
ノーンカーイのバスターミナルからロトゥ(乗り合いワゴン車)でほんの1時間、55バーツ=¥248 で着きます。
街中は春節の赤いバナーが多く、華人が多い感じですね。



お宿に向かいます
ロトゥはウドン最大の商業施設セントラルプラザ前に着。駅方面に5分ほど歩くとウドンの宿 The Good Days に着きます。鉄道駅まで5分、近くにフードコートやコンビニもあり立地は最高。
1泊550バーツ=¥2475 はこの近辺ではお得かな。ただ本業はカフェらしく、そこが閉まると人はいなくなりますし、部屋も3部屋ぐらいしかなさそう。

お宿の斜め向かいにあるSamphan Thamit Alley は中級クラスの宿が密集。白人ツーリストが多く、彼らの好むバー・レストランが多い。


この近辺で目立つのが大麻の店。多くの国々で非合法な麻薬だが、タイでは2022年6月にこれを合法化し、売り上げ1700億円に達する一大産業となりました。「グリーンラッシュ」と呼ばれたが、この1月から再び規制が強化されたとか。まあ万事ゆるい国なのですぐには変わらないだろうが、取り締まりは厳しくなるので手を出してはいけません。

ウドンのモールはセントラルプラザ。コーンケーンにもあったが日系ショップが多い。
近年の流行は糖度が高い日本産サツマイモを使った焼き芋だとか。なかなか高いのに売れ行き好調でサツマイモの輸出が大幅に拡大したとか。


お昼ご飯はローカルな店で豚肉炒めご飯。使われていたのがカイランという野菜。ブロッコリーのクキだけという感じのものだが歯ごたえが良い。クアラルンプールにもあったので愛用品となりました。


夕食は駅前の夜市。トムヤム・シーフードを注文して別に買った麺を入れてみたら美味。


街を散策しました

2025年1月22日(水)
街の郊外には世界遺産になった遺跡などもあるらしいが、さまで興味はないので街歩きです。

道教の寺院があった、と思ったらグーグルマップで確認すると仏教寺院みたい。道教の神になった関帝が仏教の守護神になっていたりして両者も混じっているので判別しがたい。


タイ・イサーン市場
街中にある大規模な生鮮食品市場。豚の頭を始めとした豚肉製品があふれています。


中国文化圏で食べられる豚の血で作った豆腐状の食べ物はタイではルアットムー (เลือดหมู) と呼ばれる。原料と見た目で引くがアッサリしたレバーのような感じ。麺にもよく入っています。


クアラルンプールには「アンパン」(Ampang)という地名がありました、日本人は変な感覚に襲われます。
ここウドンも似たような感じはありますが、市場でウドンを食べました。カオピヤック(ข้าวเปียก)という麺がそれ。原料は米粉・タピオカ粉なのでウドンではありませんが、柔らかい煮込みウドンみたいです。
元々はラオスの名物ですが、イサーン地方はラオス文化色が濃いのです。

タイにおける華人(中国系)の割合は10%ほど。ただタイ族との融和傾向が強く、中国語率は低めだとか。


王国であるタイは王様が尊ばれており、いたる所に王や王妃の肖像があります。前国王プミポン陛下は2016年に崩御されましたが、70年に渡る在位中にタイの民主化を進め現在でも大変尊敬されています。


ワット・ポーティソムポーン
大通りを往くと右手に広い境内の寺院。仏塔は2009年に建立されたモダンな様式。




ウドンターニー地域博物館
一見由緒ありげな建物だが2004年にオープンした物。展示品はそんなにすごくないが無料。





時計回りにグリーンカレー、クイティアオ炒め、米入りソーセージ、春巻き、カノム・プイファーイ(蒸しケーキ)で夕食。
合計¥600くらい。
2025年(令和7年)1/23(木)
今晩は寝台列車でバンコクに戻る予定。宿に荷を預けブラブラします。

泰中文化センター
タイと華人の文化交流等を展示・紹介する施設があった。入場は無料。
東南アジア諸国は華人(中国系)が大なり小なりいますがタイは人口の10%くらい。比較的同化が進んでいるみたいで、中国語もあやしい人がいるとか。
それでも「経済を握られている」と対立はあるらしい。


夜は駅前屋台街でご飯。



時計回りにパッタイ(¥90)、ご飯(¥14)、お菓子2種(¥45、¥68)、ソーセージ・ツクネ類(¥180)、計¥397
寝台列車でバンコクへ
ウドンからバンコクに行く交通手段は、値段の高い順に飛行機・寝台列車・バス・鈍行列車座席かな。ここはひとつ贅沢をして寝台列車を使ってみました。


ウドンからバンコクは夜行バスだと¥2500くらい。今までだいぶ節約してきたのでここは奮発して寝台列車で行きます。
寝台下段977バーツ=¥4397
寝台上段877バーツ=¥3947
20:20発5:30着のスペシャル・エクスプレスはなかなかキレイです。鈍行の3等席とは雲泥の差があり、貧富の差の大きいタイ社会を象徴するようでした。

※ タイは「微笑みの国」などと呼ばれ悪いイメージはありませんが、「貧富の差」では世界でも上位。1%の富裕層が富の67%を握っています。富裕層のトップが王室です。


列車は定刻にクルンテープ・アピアット駅に到着。この駅が現在バンコクの中央駅となっており、主要鉄道の発着機能が集中しています。新しくて空港みたいな広さで迷いますね。
ちなみにバンコクは対外的な名称で、タイ人はクルンテープ(天使の都)と呼びます。これも略称で正式名はタイ語で100文字を越え、落語『寿限無』ばりの長い名前です。
最後はバンコクでブラブラと
お宿はファランポーンの近くで
タイの安宿街と言えばカオサンが有名ですが、トラタロウのお気に入りはチャイナタウン近辺。とりあえず地下鉄ブルーラインでファランポーン駅まで行きます。


トラタロウが初めてバンコクに滞在したのが1993年のこと。当時は市内には地下鉄などはゼロでした。やがて鉄道網が増えだいぶ便利になりました。
トラタロウは現在マレーシアのクアラルンプールに住んでいますが、選んだ理由のひとつが市内鉄道網の充実。市内中心部に住んでいれば地下鉄でたいがいの場所に行けてしまうのです。



バンコク(クルンテープ)駅はバックパッカーにはファランポーン駅として知られます。1897年に始まるタイ鉄道の最初の駅であり、現在の建物は1916年に建てられました。
長らくバンコクの中央駅でしたが、現在その機能はクルンテープ・アピアット駅に譲られ、わずかに郊外電車が発着するのみ。チャイナタウンの入り口でもあります。


ホテルの高いバンコクでもチャイナタウン周辺にはリーズナブルな宿があり、かつては愛用していました。久々に来たらかつて泊まった宿は消えており、ここが比較的安かった。
LA LOCANDA という?な名前ですが、イタリア料理店を併設する宿で納得。
1泊1080バーツ=¥4860
ファランポーン駅や地下鉄駅まで徒歩10分。


スクンビット通りを歩いてみた
今さらバンコクで観光する所も無いので繁華街をブラついてみた。バンコク中心部を東西に走るスクンビット通りは日本人街や中東街がりインターナショナルな通り。









チャイナタウンをさまよってみた

東南アジア諸国の例にもれず、タイにも華人(中国系)の住民がおり、その数は人口の10%ほどだとか。バンコク市内で華人が多いのが、ヤワラー通りで、大通りの両側が漢字看板に覆われるいかにもチャイナタウン。
以前はアクセスしにくい立地でしたが、MRTブルーラインが開通し、ワット・マンコン駅で下車すればすぐに着きます。


チャイナタウンの東端にあるワット・トライミット寺院は黄金仏で有名。拝観料は30年前の10倍になっていた。



ヤワラー通りから西に入ったサンペーン市場を散策。チャイナタウンは金製品や観光客向けの店が主流だが、ここは生鮮食品や日常雑貨の店が多い。


チャイナタウンは昼間よりも夜がメイン。路上には屋台が並び毎日お祭り気分。




チャオプラヤー川を渡って朝市へ
2025年(令和7年)1/25(土)
バンコク最終日、朝はチャイナタウンの地元民居住区を散歩。チャオプラヤー川を渡し舟で越えて、対岸にある小さい市場で朝食です。




渡し賃は5バーツ=¥23



クレット島にバスで行ってみた


バンコクからチャオプラヤー川を北上するとクレット島があります。アユタヤ朝時代の河川改修の結果できた中州のような島。
モン族系の住民が多く、陶器とお菓子作りで知られています。バンコクから気軽に行けるアクティビティ。バスかモノレール・ピンクラインで行けます。

バンコクの数カ所からクレット行きのバスが出ているようです。トラタロウはモーチットから52番バスで50分、25バーツ=¥113で Pakkret Pier というバス停で降ろされました。
大通りを少し戻ってスーパーの手前の道に入り西に進むとワット・サナームヌアというお寺。境内を通り抜けると渡し舟乗り場に着きます。



元々はチャオプラヤー川が大きく蛇行部分であり、ワット・サナームヌアから南に続く部分に運河を作ったので島になったのかな。


渡し舟で島に渡ると学校などがある島の中心部。民家が続く狭い通路が南に続いており、お菓子屋や陶芸教室などがあります。まあ、そんなに素敵な場所でもないので、時間があればレンタル自転車で島内一周とかもありかも。


お宿に戻るのが大変でした

帰りは大通りからバンコク中心部行きの表示のあるバスに乗りました。ところが途中で全員降ろされてしまった。
なんだか大きな建物が沢山ある。調べるとINPACT という巨大展示施設みたい。バスや電車はなさそうなのでタクシーで手近なMRT駅に行き、電車を乗り継いでチャイナタウンまで戻ります。


チャイナタウンの地下鉄駅を降りて地上に出ようとしたら待たされた。地上に出てもいつもより人出が多くて進めない。どうも新しい中華門のオープニングセレモニーがあったみたい。


お宿近くの道路は閉鎖され、儀仗兵がパレードをしていた。これはただの人出ではないですね。夕食を食べた飯屋のTVでチャイナタウンを歩く国王様の姿を見る。どうやら国王様の行幸に伴う人出と警備のための封鎖だった模様。


国王様行幸で帰りが遅れましたが良い事もありました。今日は地下鉄を何回も使いましたが全て無料でした。理由を聞いてもタイ語の返答で分からなかったが「行幸」が理由だったのかな。2人で¥2000以上浮きました。
チャイナタウンからクルンテープ・アピアット駅に行き、新設レッドラインでドンムアン空港へ。
今まで本数の少ない国鉄か渋滞の可能性があるバスしか公共交通機関が無かったので助かります。


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