6回目のインド旅行の記録(1回目は1989年でした)の記録第3弾です。ベンガルールからインドに入り、ハンピ遺跡見学後さらにデカン高原奥地に入ります。
バーダーミは小さな町ですが1000年以上も前に栄えた王国の首都。町とその周辺にかつての栄華を物語る寺院群が残り世界遺産にもなっています。
※ この旅行記は2017年(平成29年)12/20~2018年1/8までのものです。
物価・レート・日本換算金額は当時のものです。1USドル=¥113
1インドルピー=¥1.8 で計算しています。
バーダーミ(Badami)に向かいます
ハンピ遺跡のアクセスポイントであるホスペットからバーダーミへの直通バスはあまりなく、イルカールでバスを乗り換え4時間ほどで着きました。バス代は計166ルピー=¥299。
インドの田舎の風景をながめながらの旅も良いものです。
デカン高原中央部はあまり有名な見所も無いマイナーな所。道路状況もあまり良くないがノンビリとインドの田舎を楽しむ感じ。
標高500m台のデカン高原はテーブル上の台地。一度上ってしまうと山も無く平原を進むようだ。
午後3時前にバーダーミ到着。少々体調不良なので夕食後すぐ寝てしまった。
12/27(水)石窟寺院と町歩き
白い街並みを通っていきます
バーダーミは人口3万人ほどの小さな町だが、1000年以上前に現インドの4割近い領域を支配した前チャールキア王朝の都でありました。その栄華の跡が残るのが洞窟寺院。
町は国道367線の両側に広がるが、町の東端にある洞窟寺院と貯水池が観光名所です。
岩窟寺院からの眺めです
バーダーミ岩窟寺院(Badami Cave Temples)は6世紀に建立された4つの寺院の総称。岩山を削って作られた1~3窟のヒンドゥー教寺院、4窟はジャイナ教寺院。南インド最古のヒンドゥー教寺院群だとか。
入場料は外国人は200ルピー=¥360、インド人はすごく安い!
マハクータのシヴァ神寺院に行ってみた
石窟寺院と貯水池以外はたいして見所もないが、16kmほど離れたマハクータ(Mahakut)のヒンドゥー教寺院に出かけてみます。
オートリキシャーをチャーター(300ルピー=¥540)して片道30分ほど。
マハクータのシヴァ神寺院には沐浴場があり、ほとんど地元民のプールと化していました。
町の中心部を散策です
バーダーミは田舎町だがこの辺では中心都市。バスターミナルもあり近郊の遺跡に行こうとしたら、12/27はバスの運行が無いと言われた。どうやらストライキがあり、バスもお休みみたい。インドではよくある事らしい。
豚がいました珍しい。ヒンドゥー教徒の半分以上はヴェジタリアンで肉食しません。肉食も鶏・羊・ヤギで聖獣とされる牛食べません。豚はたまに見ますが下層階級の食物とされ飲食店で見たことは一度も無いです。※ キリスト教徒が多い地域ではビーフカレーありました。
12/28(木)前チャールキア王朝関連の遺跡群へ
バスに乗って遺跡の村へ
ストライキも解消されバスも通常運行。遺跡のある村へ向かいます。とりあえずアイホーレまで33km、所要1時間15分、バス代30ルピー=¥56でした。
1990年代のインド旅行では田舎に行くとバスがすさまじくオンボロでした。動いているのが不思議なくらいの代物で、それはそれで旅行情緒がありましたね。
遺跡の中の村アイホーレ(Aihole)
カルナータカ州北部のアイホーレは小さな村。しかし6~7世紀に精強だった前チャールキア王朝の最初の都だった。そのため大小100あまりのヒンドゥー教、ジャイナ教寺院跡が村の中に散在する遺跡の村です。
北側のドゥルガー神寺院周辺に保存状態が良い遺跡群がありここは有料。あとは村の中を回り遺跡見物というよりは住民の生活見物です。
※ 最近の情報だと外国人は300ルピー、インド人25ルピーになっているとか
村人の生活を垣間見る
村のあちらこちらに古い寺院跡がありますが、別に専門家でもないのでさまで興味はわきません。地元民の生活の様子を見るほうが楽しいですね。
パッタダカル(Pattadakal)遺跡にも行ってみた
もうひとつの遺跡パッタダカルに行こうとするが、バスがなかなか来ません。乗り合いのオートリキシャーが来たので1人20ルピー=¥36(安いな)で行きます。でも未舗装道路でオートリキシャーはなかなかきつい。
前チャールキア王朝の首都ではないが「戴冠の都」として重要だった地。保存状態の良い神殿遺跡が並びます。でも外国人料金500ルピー=¥900は広大なハンピ遺跡と同じで暴利だな。
1987年に世界遺産に登録されました。6~8世紀に建立された寺院群で1300年以上も前に建てられたのに保存状態良好。石造りは頑丈ですね。8世紀に建てられた世界最古の木造建築「正倉院」が現存するのは奇跡だな。
あまり暑くない12月~1月はインドも旅行シーズン。ここにも遠足の小学生が大勢来ておりまして、東アジア顔の我らは非常に珍しがられる。デカン高原中央部の田舎では東アジア人見ないものね。インド人は小学生でも英語で話しかけてきます。
インド人は英語が得意
理由① インドは世界一言語が多い国です。ヒンディー語使用者が一番多いがそれでも41%ほど。公用語だけでも22もあるため英語が一番インド中で通用します。インド人同士が英語で会話するのは珍しくありません。
理由② イギリスの植民地時代はインド人が出世するには英語が必須でした。現在でも上流階級は子供を英語で教育を受けられる(英語を勉強する、ではなく英語で勉強する)私学に入れたりします。
インドで英語を使うのはステイタスシンボルなのです。
理由➂ 北インドに多いインド・アーリア系は白人系で、英・独・北欧の白人とご先祖と言語が同じだったりします。単語などは長い年月で変化しますが、文法構造はそんなに変化しません。
英・独・北欧の言語と北インドの言語はインド・ヨーロッパ語族という文法が近い言語の仲間。インド・アーリア系の言語使用者は英語の習得が非常に楽なのです。
ちなみに日本語とインド・ヨーロッパ語族の言語は全然関係が無いので、日本人が英語を習得するのは非常に困難です。モンゴル語・トルコ語・ハンガリー語などが少し近い言語なので、日本人にはこれらの言語が向いてますね。問題はあまり使い道が無いこと。
帰りのバスは1日に8本しかないようだったが、幸いすぐに来ました。おまけに帰りのルートは行きとは違う舗装が良い道で30分で着。
最後にバーダーミの宿を紹介。
HOTEL ANANDA DELUXE と名前はすごいが安宿です。1泊ダブルルームで1200ルピー=¥2160。新館・旧館でちがうかも。
取柄は一応繁華街の中心部なので、買い物、食事は手近に店が多いのと、バスターミナルが至近であること。
次はカルナターカ州最北の街ビジャープルに行きます。
海外旅行記NO57 南西インド ④ビジャープル編 鋭意制作中
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